私のちいさな喪失感 その2
今日は昨日に引き続いての、個人的な話です。
人に会いたくない
昨日は、私が「情けない話」として前歯を抜いて、部分入れ歯を作る、ということを書きました。
もともとあったものがなくなる、文字通り前歯がぽっかりと穴があきました。
そうなると、小さな話にも関わらず、
「人に会いたくない。恥ずかしい」
と思うようになりました。(といいますか、現在がそんな心境です。)
前歯を抜いて、部分入れ歯が出来るまでには、どうしても時間がかかってしまいます。それまでの間どうしようか? 昨日家に帰りますと、母からは「随分口元がへっこんでいるな」と言われました。
家族だから遠慮なしに、何気なく言ったことなんでしょうが、私としては結構気に障りました。
そんなことは言われなくても分かるのに、と。
歯を抜いてからすぐドラッグストアでマスクを1箱買いまして、歯が入るまでの間、ずっとマスクをしようかな、と思っておりました。でも、食事する時はマスクを外さなくちゃならないし、飲み物を飲むにもそうだ。どうしようか?
でも、母からそういわれて、歯が入るまでは人前で食事はしない、飲み物も飲まない、と自分の心がますます頑なになって行きます。
実は昨夜も会食の席があったのですが、乾杯の音頭だけ取って、飲み食いせずに、帰ってきてしまいました。
明後日は大事な行事もあり、その場は着座で食事も出ることになっていますが、何も食べずに帰ってこようか。その後も人様と食事する機会が毎週ありますけれど、歯が入るまでは参加を辞めよう、と。
そのため、現在もマスクをしながらこの文章を書いております。
自分を嫌になる気持ち、って誰にでもある話でしょうが、特に病気等の体に関することでそう思うこと、多かったんだな、と少しわかった気がします。
以前ご相談に来られた方で
以前、弊事務所に障害年金のご相談に来られた方の中に、精神疾患で療養中の方がいらっしゃいました。でも、その方とお話をしていますと、随分明るく振舞われていて、正直なところ、その方の話に「本当かな?」と怪しんだ自分がいました。
でも、なぜそう明るく振舞えたのか? 事情を聞いてみると、合点が行ったのです。
いつも飲む薬の他に、頓服薬を通常の2倍飲んで、来たんです。
そう、その方は言われました。
私のところにご相談に来られる、それがご病気で苦しんでいる方にとっていかに大変なことか、今回の件で少しわかったような気がします。
精神疾患の方は、お会いする以前に、お電話するのも大変かと思います。比較的行いやすいこととしては、メール、SNS等の文字によるやり取りかな、と思います。(勘違いだったらごめんなさい。)
なかには、私と多少気が合う方なのか? 精神疾患で落ち込み気味の方でも、私と比較的楽しそうに会話いただき、少し気が晴れたよ、と言って帰られる方もいらっしゃいますが、まあ、珍しい方なのでしょう。
人は誰でも、触れられたくない点、人に会いたくない時があると思います。そんな時は、無理にご連絡頂かず、少し気分が落ち着くまで待つのがいいのかな、とせっかちな自分を少し反省しました。
そんな自分語りでした。お付き合いくださいまして、ありがとうございました。(社会保険労務士 海老澤亮)