なぜ障害年金を受給できるとうれしいのか?
今日は余計な話ではありますが、「なぜ障害年金を受給できたとき、ご本人はうれしく感じるのか?」について書いてみたいと思います。
そんなこと、ご本人が感じればいいだけの話じゃないか! と叱られそうですが、自分なりに感じたことを書いてみます。
「自分の苦しい状況を認めてもらえた」
障害年金申請という行為が「後ろめたいこと」と感じている方もいらっしゃいます。
特に、これまで真面目に働いてきて「一家の大黒柱」として生きてこられた方に多いように感じます。
また、どちらかというと「他人が見ても、ご病気かどうか分かりにくい」方に、後ろめたさを感じられる方が多いでしょうか。例えば、精神疾患やその他難病で社会的な認知度の低いご病気の方。
「努力が足りないだけ」「仕事しないで引きこもっている」「甘えている」 というように思われやすく、普段から傷ついていらっしゃるのだと思います。周囲の理解が得られない、と生きづらさを感じていることと思います。
身近な家族の目がつらい。
顔を合わせると小言を言われる。
自分自身が情けなくなってくる。
そんな思いに日々葛藤されている方が、世間の目に触れないだけで大勢いらっしゃるのだと思います。
そんな後ろめたさを感じながら障害年金の申請をして、それで年金証書が届き、障害等級が認められた時、
「ああ・・・自分が苦しんでいることを認めてもらえたんだ」
と思われるのではないでしょうか。
これまで自分の味わってきた苦労、悩み、もどかしさ。そういった感情が報われた、と思うのではないでしょうか。
勿論、生活費に多少の目途がつきますので、その面での不安も減るでしょう。
しかし、金銭面よりも「自分の事を認めてもらえた」と言って喜ばれる方は、思いのほか多いと感じています。
例えば、障害厚生年金3級と認定され、月々の年金額は6万円程度、というような方。
生活費の負担を配偶者にかけてしまい、肩身の狭い思いをされている方。
配偶者が例え、優しく接してくれて、不平不満を言わなくても、それでも精神的には肩身は狭くなってしまう。
それは責任感が、そう思わせるのかもしれません。
「本当はサボっているだけ、甘えているだけ、と思われているのじゃないか?」
そういう時に、年金証書が届くと、やっぱりホッとするんだと思います。
その他、障害年金の申請に苦労された方もうれしい!
これは、まあ当たり前の話ですが、障害年金の申請にさんざん苦労し、追加で書類を提出したり、不服申し立てをしたり、人より苦労が多い場合は、
「ようやく認められた」
とうれしいもんだと思います。
そういう、苦労された方の場合は、私もお手伝いしていても、人一倍うれしく感じます。
・ 追加で書類を提出下さい
・ あなたの申立ては却下されました
など、案内が届くと、当の本人は私が感じる何倍も不安になると思います。
それが、最終的にはなんとか認められた、となると私も大いにやりがいを感じますし、なんとか期待に応えられた、とホッとしますね。
今日も障害年金のテクニック等ではない、個人的な感想などを書いてみました。お付き合いくださいまして、ありがとうございました。(社会保険労務士 海老澤亮)