病歴就労状況等申立書はメリハリをつけて作成する
このホームページのコラム欄では、これまでも結構、病歴就労状況等申立書について書いてきました。それだけ病歴就労状況等申立書が大事だということで、重複があったらごめんなさい。
「病歴就労状況等申立書」は事務的に書かない
「病歴就労状況等申立書」は、唯一、請求人が現状を訴えられる書類です。他に提出するものとしては、
お医者さんに書いてもらう「診断書」と「受診状況等証明書」。
それに「年金請求書」になります。
年金請求書は事務的な書類ですので、請求人の考えを反映させる、というものではない。残る「病歴就労状況等申立書」だけが請求人(つまり貴方)の考え、思いを反映させられる、と言っていいでしょう。
「病歴就労状況等申立書」は、読む相手を考えて書く
当たり前と言えばそれまでですが、「病歴就労状況等申立書」は、ただマス目を埋めるために書くわけではありません。
「あなたがいかに日常生活で困っているか?」を、書類を読んでくれる方(年金事務所の受付担当者を始め、障害等級を判断する人まで。)に伝わるように書く必要があります。そのため、無理して背伸びした難しい表現を使わないほうがいい。
私自身は、「貴方の日常生活が目に浮かぶように」読んでいる方に伝わる文章を書く、ことを念頭に仕事をしております。(これは前にも書きましたが。)
ですので、抽象的なことよりも、具体的な生活上のエピソードなどを書くと、読んでいる人もイメージが湧きやすいと思います。なるべく臨場感を出せれば、その方がいいでしょう。(そんな簡単な話でもありませんが・・・。)
とはいえ、ただ感情的になって書くのはNGです。これまでの恨み、苦しかったことを延々と書く。ただの愚痴ではダメです。
ある程度「客観性」を持って、なおかつ具体的に書く。客観性は大事です。(ちょっと抽象的ですが、自分自身のことをある程度引いて見ることは必要です。)
「病歴就労状況等申立書」はなるべく簡潔に。しかし、具体的に。
年金を審査される方は忙しい。そのため、ただダラダラと文章を書くのはお勧めしません。
しかし、すべて簡潔に書けばいい、というものでもありません。
障害年金を審査される方が「あれ? これはどういうことだろう?」と引っかかるような点があれば、それについては「詳細に記入する」。
でも、初めて年金申請するのに、どこで引っかかるか想像もつかない、かもしれませんね。それは致し方ないところですが、
例えば、
・ 話に一貫性がないところ、矛盾しているととられかねないところ
は相手方も気になります。
その疑問点を払拭できるように、なるべく具体的に申立書を記入するといいと思います。それが、後ほどの「書類の返戻」「書類の追加提出」などにも影響してきますので・・・。
本日は以上となります。
お付き合いくださいまして、ありがとうございました。 (社会保険労務士 海老澤亮)